アーティストライブのドキュメンタリー撮影で学ぶ、瞬間を捉える技術

先日、継続して撮影をさせていただいているアーティストのライブドキュメンタリー撮影に行ってきました。ドキュメンタリー撮影では、一般的なビジネスマンの仕事ぶりを追うことが多く、会議室での会議、車での営業移動、パソコンでの作業、そして打ち合わせなど、日常的な風景をカメラに収めることが主です。しかし、今回のようなアーティストのライブ撮影は私にとっても新たな挑戦でした。

これまでにも何度か同アーティストのライブ撮影を行っていますが、そのたびに新たな発見や気づきがあり、常に学びの連続です。今回のライブは横浜の関内にある小さなライブハウスで行われました。アーティストやそのスタッフ、他のバンドの方々とはまた違う分野に属する私のようなビデオカメラマンが、ライブ会場で一人カメラを構えていると、どこか心細さを感じる瞬間もあります。

ライブハウスでの撮影は、通常のライブ映像の撮影とは異なり、手持ちのハンディカムで全編を撮影するわけではありません。ドキュメンタリー的な視点から撮影するため、カメラのポジションやアングルが非常に重要になります。ライブの演奏内容や合間のトークと、カメラの位置や構図の兼ね合いを考えながら、その場の状況に合わせて瞬時に判断を求められるため、毎回新しいチャレンジを感じています。

私は撮影だけでなく、編集も担当しているため、撮影時に常に「このカットをどのように編集で繋げるか」を意識しています。編集を見据えながら、臨機応変にカメラのカットを積み重ねていく作業は、まるで大きなパズルを完成させるような感覚です。しかし、時には予期しない出来事で、積み上げたピースが崩れることもあります。その時は、新たな形の完成品を目指して再び作り上げる楽しさがあります。

以前行っていた結婚式の撮影とは異なり、アーティストのライブドキュメンタリー撮影はその場のエネルギーや感情をどう映像に収めるかという、よりダイナミックで瞬発力が求められるものです。そんな中で、今日もドキュメンタリー撮影を心から楽しんでいます。

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